東京の都心にある、4人家族が住む住宅と、6人が住むシェアハウス(そのうち2室は民泊にも対応)からなる、多様な滞在期間と滞在方法で過ごす人々が集まって住む家です。
それぞれのプライバシーに配慮しながら、外に大きく開いた半地下のリビングでは住人同士の交流のほか、料理教室などのイベントやミーティング、セミナー等ここでしかできない生活のあり方を住人が考え、実現できる場所として設計しています。
併用住宅
一戸建て
シェアハウス
民泊
建物は地下1階、地上2階建てで、地下1階シェアハウス共用スペース+個室(民泊対応)、1階シェアハウス個室、2階住宅という階構成
様々な用途に使える半地下の共用スペースは外に大きく開いています。
小さな神社との間に挟まれ道路につながる「たまり」の場所では、キッチンカーによるコーヒーショップの運営等を想定しています。
共用スペースは床が道路から1mほど下がった半地下になっていて、ボウルの中にいるような感覚になる空間です。
日常はシェアハウスのLDKとして使われるほか、キッチンスタジオ、ミーティング、レクチャー、パーティー、展示会、工房など、住人の活動をサポートする様々なアイデアを許容できる場所として設計しています。
人が集まるなどの多様な使い方に対応できるようまとまった天井の高い空間を確保し、床はモルタル、壁はベニヤ板にしてヘビーデューティな用途に耐えうる仕上としています。
個室階の廊下はシェアハウス個室間及び個室とオーナー住宅間の緩衝帯の役割を果たしています。
この空間はそれぞれの個室が半専有的に使えるスペースにもなっていて、戸を開いた時に他の居住者から個室内が見通せないよう配慮したプランとしています。
住宅部分のLDKは、勾配屋根の梁をあらわしにした一体的で開放感のある空間としています。
障子窓は寝室への明り取りの役割を果たします。
住宅寝室の開口部は、シェアハウス個室と同じ形式、サイズのサッシを使用し、全体としての統一感と、密度の高い都心の周辺環境から距離をとった落ち着ける空間としています。